半年やそこら放置することもあったあの頃に比べれば、少しはマシになったという事だろうか。時々精も気も抜けて、暫く期間をおいて充填しなければ何も出来ない、という妙な悪習があるのだが、ともかく、ただいま。
少し、勘を取り戻す為に弄ってみる。身体は覚えているのか、「こうしよう」と思ったらすんなり書けるのはいいのだが、相変わらず実装関係の知識はおざなりなのか、意図したとおりに表示されずに四苦八苦。OK、first-letter擬似要素周辺はよくわからん。
さあ、だらけていた分を取り戻さなくては。
本当に僕は仕事が遅くて参る。
依頼を受けてから実に半年近くである。自分の領域、自分の作とあれば、ここのように自由に、善意だろうが悪意だろうがお構いなしに、何の気兼ねもなく「やれ」るのであるが、それが僕個人だけの関わるものでない以上、あんまりにも毒を効かせ過ぎるのも問題があるし、かと言って無難にそっけなくやってしまうと、どうにも僕は何かと簡素にまとめてしまう癖があるので、手抜きとも思われかねない。手の込んだものにすべきか、それとも自分らしくシンプルにすべきか。板ばさみの葛藤。
で、刻限を決めねばうだうだぐじぐじ際限なく先延ばしにしてしまう事は僕の性癖上明らかであるので、先方に今月末までは確実に、完璧に終わらせる、と見栄を切ってみせたものの、正直なところ未だに先の葛藤から抜け出せていない。それをそうだ、と書いているうちにまとまると信じてこうして久々にキーボードを叩いてみるものの、ううむ、やはりどうにも決めかねる。
しかし、考えてみれば雑誌である。それは読まれるもので、読みやすければならないもので、目にうるさかったりややこしかったりしてはいけない。そう考えると、なるほどこれは僕の領分であり、文章しかないデザインを人生の三分の一はやってきた僕なら出来ないことはない筈で、変に背伸びして不要な「デザイン」などする必要もない。ううむ、やはり書いていると自然と思考はまとまるようだ。
「俺は、やれる。トッドは言い、湯気の立ってるコーンを1本取った」
そうとも、僕は、やれる。やらねばならない。